Knowledge Intensive Engineering Framework (KIEF)

知識集約型工学のためのフレームワーク

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  1. Knowledge Intensive Engineering Framework (KIEF)とは?
  2. KIEFのアーキテクチャ
  3. KIEFのデモ
  4. KIEFのマニュアル(英語)

1. Knowledge Intensive Engineering Framework (KIEF)とは?


設計や生産などの製品のライフサイクルに関わる様々な作業は、製品に関する様々な情報から各々の作業に必要な情報を抽出し、その情報を基に、新しい製品に関する情報を作り出す過程と考える事ができる。知識集約型工学のためのフレームワーク(KIEF)では、これらの作業において必要とされる情報をモデルとして表現し、その各々のモデルを統合的に管理することにより、これらの作業を支援しようとする枠組である。

この知識集約型工学のフレームワークには次の2つの役割がある。

このKIEFシステムには機能設計を支援するためのFBS(Function-Behavior-State)モデラ、挙動シミュレーションを行うための定性推論システムなどが接続されており、概念設計の支援が可能である。この概念設計の過程では、FBSモデラによる機能設計の結果を受け、設計対象に生起する可能性のある物理現象の導出、挙動シミュレーションによる検討などを通じて、設計解の検証が行える。

2. KIEFのアーキテクチャ

図1 にKIEFのアーキテクチャを示す。


図1: KIEFのアーキテクチャ


図1の右側が大規模知識ベースに相当する。ここでは、この大規模知識ベースシステムの構築方針について述べる。

工学における学問領域は、機構学、材料力学、電子工学等の幅広い学問領域に細分化されているが、各々の学問領域の中心となる知識は一般的な物理学の知識として扱われているものが大半である。そこで、KIEFでは、物理法則や物理現象に関する知識を中心とした知識ベース(概念辞書)を中心的な知識ベースとして利用する。また、KIEFでは知識の使い方を考慮して次の3つのレベルに分けて整理する。
 

この中で、フィジカルフィーチャは、概念辞書に表現された概念の組み合わせとして表現され、設計対象はこのフィジカル・フィーチャを組み合わせることによりモデル化される。また、モデル・ライブラリは概念辞書において定義された概念と対応づけらている。このモデルライブラリは、フィジカル・フィーチャの組み合わせとして表現されている設計対象を各々のシステムの上でモデル化する際に、対応する要素を集めることによりモデル構築の支援を行うことができる。図2はこの3つのレベルの知識間の関係を例を用いて示したものである。
 
 


図 2::KIEFにおけるギアによる力の伝達に関する知識記述

図1の左に示すプラガブル・メタモデル機構とは、設計対象を表現するために必要な様々な概念とその概念間の関係を表現したモデルであるメタモデルを中心として、複数の設計対象をモデリングするツール(以降ではモデラと呼ぶ)を統合するシステムである。

このプラガブル・メタモデル機構では、各々のモデラに関する知識を記述し、プラガブル・メタモデル機構と各々のモデラとのデータ交換のインターフェースを作成することにより、既存のモデラを統合することができる。
 

詳細についてはマニュアル(英語)を参照のこと